生活習慣病とは
糖尿病と同じく、生活スタイルの変化(食事時間が遅くなる、飲酒、運動不足、睡眠不足・ストレス・体質など)が重なり、体重、血圧、悪玉コレステロール、中性脂肪、尿酸値が上昇します。
肝臓や腎臓などの臓器を障害したり、動脈硬化を早め、脳梗塞や心筋梗塞などいろいろな合併症を引き起こします。早期であれば、生活習慣の見直しでデータの改善し、合併症を未然に防ぐことも可能です。
高血圧
高血圧には、治療が必要な本態性と完治が可能な高血圧(二次性)があります。治せる高血圧かどうかは血液・尿検査で判断します。それ以外の場合は、まず自宅血圧を測定したり、生活習慣の見直しを行ったうえで、必要な場合は薬を開始します。現在治療を受けている方は、薬を急に止めたりせず、まずはご相談ください。
※健診、ドックなどで指摘を受けた方は、無症状でも定期的な受診・検査をおすすめします。投薬を始める前に、まず生活習慣の見直しを行います。
高尿酸血症
関節の中に結晶が沈着し炎症を起こすと痛風発作になります。尿酸値が上がる原因には、アルコール過剰摂取、プリン体の多い食事などがありますが、体からの尿酸の排泄が低下して起こる場合もあります。痛風発作にならなくても、尿酸値が高い状態が続くと慢性腎臓病や動脈硬化の原因となります。
※痛風発作(急性期)についてはお問合せいただいても当日のご予約に対応できないことがあります。お近くの内科・外科・整形外科を受診されることをお勧めします。
脂質異常症
悪玉コレステロール(LDL-C)、中性脂肪(TG)の上昇・善玉コレステロール(HDL)の低下)
原因には食生活、体質、運動不足などがありますが、放っておくと動脈硬化の原因となります。心筋梗塞または狭心症の既往がある方のLDL-Cの目標値は100mg/dL 未満、脳血管障害、慢性腎臓病、糖尿病、末梢動脈疾患では120mg/dL 未満です。
適切な食事療法、運動療法を一定期間行っても数値が改善しない場合、あるいはLDL-C180mg/dL 以上(家族性高コレステロール血症が強く疑われる)の場合は薬物治療(スタチンなど)が必要になります。
メタボリック症候群
ウエスト周囲径(へその位置で測る)が男性85㎝以上、女性90㎝以上でかつ
・脂質異常(空腹時中性脂肪150mg/dL 以上またはHDL-C40mg/dL 以下)
・高血圧(最高血圧130mmHgまたは最低血圧85mmHg以上)
・空腹時高血糖(110mg/dL 以上)のうち2項目があてはまれば該当します。
メタボリック症候群では、動脈硬化のリスクが重なることで心筋梗塞や脳梗塞を起こす可能性が高くなります。まずは生活習慣の見直しと3%程度の無理のない減量をお勧めします。
※BMI(体格指数 = 体重(kg)÷身長(m)÷身長(m))が35以上の高度肥満の方については、特殊な検査や治療が必要となるため、近隣の医療機関から首都圏の専門医療機関まで病状に応じてご紹介します。